ネイマール ～マジシャンを超えたマジシャン～

第三回
ネイマール（本名ネイマール・ダ・シウバ・サントス・ジュニオール※1）
1992/2/5　ブラジル（代表キャップ32試合・20得点）
2011年南米年間最優秀選手賞　受賞※2
2012年南米年間最優秀選手賞　受賞
175cm 65kg
サントスFC所属

※1 このようにブラジル人を本名で呼ばず、愛称で呼ぶことが多いのは、母親と父親の名前の両方を受け継ぎ、名前が非常に長くなること、またロナウドのように同じ名前が非常に多いことによる。

※2 南米のクラブチームでプレーする南米のサッカー選手に与えられる賞である。
正式名称は「Rey de América（レイ・デ・アメリカ=アメリカの王）

写真は左足でのキックだが、本人は右利き。どちらの足でも遜色なく蹴る事が出来る器用な選手なのだ。

言わずと知れたブラジルが生んだカリスマ。
日本でのクラブワールドカップで強烈な印象を与え、サッカーファンでなくとも覚えている方も多いだろう。
特筆すべき長所は、類まれぬボールコントロールテクニック。
最早常人の域はとうに越えて、一つのショーを見ているかのようなオリジナルのフェイントやステップで相手を交わし、
モーションの短い（振りの小さい）脚の振り抜きから正確無比なシュートを、本当にいとも簡単に決める。
よくロビーニョやロナウジーニョと比較されるが、個人的にはネイマールの方が「持っている」ものは上だろう。
スピードではロビーニョが上だが、テクニック面ではやはりネイマールが勝り、
テクニックではロナウジーニョとはほぼ互角だが、ロナウジーニョは球離れが悪く、
連携という意味では、彼は悪い時には目も当てられなかった。

片や、ネイマールのこれまでのプレーを見ると、自身が持つドリブル能力を、あるいはシュート能力を遺憾無く発揮し、それをしっかりと結果に結びつけているのである。
特によく現れているのがブラジル代表で、世代交代した新生カナリア軍団において、その輝きには目を見張る。
同じ代表のオスカールやルーカス、そしてパトらとまるで同じ脳を持っているかのように流動的にパスを交換し、
するすると敵陣に攻め入っては、要所で切り札のドリブルで１：１を仕掛けて見事に決定機を作り出すのである。
そんな彼を欧州のビッグクラブも放って置く筈もなく・・・。
14年まで契約が残っているネイマールを、世界一クラブFCバルセロナが獲得を公言し、サントス側も（ネイマールの残留拒否が続いた事もあり）ほぼ了承段階に入っている。
移籍金は推定5000万ユーロ（日本円で約65億円）。
1年後には移籍金がゼロになり争奪戦になるよりは、サントス側にとっても悪い話ではないのである。
今夏の移籍が実現すれば、バルセロナの過剰な「メッシ依存」からかなり脱却出来るだろう。
ペドロ・メッシ・セスク・ネイマールといった面々がローテーションで織り成す前線は間違いなく世界最強である。

移籍話に逸れたが、ネイマールという選手個人にもう一度目を向けると、完璧に見える彼にも弱点がある。
それはブラジル人特有のもので、メンタル面だ。
一流の技術を持ったブラジル人選手によく見られる、
「格下に手を抜く癖」や、「逆境に立たされると意外に脆い」といった弱点である。
ネイマールもその例外ではなく、
先の親善マッチではアウェーとはいえボリビア相手に敗北したり、
クラブワールドカップでのバルサ戦のように、点差が開いたり相手徹底マークに合うと、
まるでゲームから消えたように存在感を失ってしまうのである。
ただし、ブラジル代表としての国際舞台、あるいは今後バルサ（移籍となった場合）では、そういった弱点を目にできる機会の方がレアになるかも知れない。

■ネイマール
スピード　　　 |★★★★★★★★★☆　９
持久力　　　　 |★★★★★★★★☆☆　８
フィジカル　　 |★★★★★★☆☆☆☆　６
得点力　　　　 |★★★★★★★★★☆　９
突破力　　　　 |★★★★★★★★★★　１０
守備力　　　　 |★★★☆☆☆☆☆☆☆　３
メンタル　　　　 |★★★★★☆☆☆☆☆　５
※ポテンシャル|★★★★★★★★★★　１０
伸びしろ　　　　|★★★★★★★★★☆　９

※伸びしろではなく、選手能力の絶対値（完成された場合の総合力期待値）を表す。

おかげ様でフトラバがランキングで躍進中！
今後共ぽちっとお願いします♪
↓↓↓

海外サッカー ブログランキングへ


にほんブログ村

タグ：ネイマール ブラジル サッカー バルセロナ