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ジャン・マリー・ドングー ~ポテンシャル絶大 NEXTエトー~

第二十五回
ジャン・マリー・ドングー・ツァファック
1995/4/22 カメルーン
183cm 76kg
バルセロナB所属
NextGen シリーズ得点王 2012
ジャン・マリー・ドングー.png

第二十五回は、バルサの秘蔵っ子ドングーをご紹介。
バルセロニスタを自負するファンなら知っていて当然の選手だ。


2008年に、サミュエル・エトオ財団を通して13歳でFCバルセロナに入団。
強靭なフィジカルを活かしたプレーで各カテゴリで成績を残し、
2012年1月28日には16歳でFCバルセロナBデビューを果たした。
5月15日のCDアルコヤーノ戦では初ゴールを記録し、
シーズン終了後には正式にFCバルセロナBに昇格する。
ドングーはサミュエル・エトー財団初のバルセロナB選手となった。

サミュエル・エトー財団は、
母国カメルーンの若手の為に設立した財団で、
毎年8000万円近くを自身で寄付し運営している。
エトー財団出身のバルサカンテラ選手は10人を越え、
更にマラガのファブリス・オリンガという、
リーガでも屈指の期待の新人を輩出している。
オリンガはムニアインが持つ史上最年少ゴールを、
大幅に更新して一躍話題となった選手だ。

さて、話はドングーに戻る。
ドングーという選手はどういった選手なのか?
率直に例えると「いかついエトー」だ。
カメルーン人らしい全身バネのような、
人類として羨ましくなるような素晴らしい筋肉を持つ彼は、
エトーのような抜群の瞬発力とボディバランスを備える。
更にエトーが唯一持てなかった身長をある程度備える。
裏に抜ける動きがメインだったエトーに比べ、
ポストプレーも出来るドングーはプレーの幅も広くなるだろう。
楔としても、スペースでも戦えるというのはまさにCFの理想形だ。

また、日本の一般的なポストプレイヤー(前田やハーフナー等)との絶対的な違いは、
ボールを受ける姿勢だ。
一般的なポストプレー型の選手は、マイナスからの味方のパスに対して、
受ける前から敵のゴールに背を向けて(相手を背負って)受けようとする。
しかし世界的なポストプレイヤーは、
ボールを受ける前には半身の状態で、隙を見て極力前を向いて受けようとする。

↑よく分かる場面は動画の1:56あたり。

一見些細な差かも知れないが、
後者は相手にとって選択肢も広く、
マークする選手は動きを見られながら守備をしなくてはならず、
自分の背後のスペースも気にし無くてはならない。
更に、そこからドリブルで抜かれるような事があれば、
GKとの1:1になる為、闇雲に飛び込んでもいけなくなる。
対照的に前者の場合は「今からポストプレーしますね」と宣言しているようなもので、
自分の動きは相手には見えておらず、
体をぶつけてさえいれば相手の「チャレンジ」は食い止める事が出来る。

ただ例外があり世界的な選手は、敢えてゴールに背を向けてから、
予想外の受け方をして切り返す選手もいる。
例えばクリロナやイブラヒモビッチだ。
一旦ボールを止めたりマイナスへボールを落とすのではなく、
パスが来たらそのまま体を反転させてワンタッチでDFを交わす動きをし、
そのまま自前のスピードでぶっちぎる荒業だ。
こういった事が出来る選手がいると、DFも密着マークも行けず非常に厳しい。

ドングーは既にこういったプレーを心得ている。
細かい駆け引きのうまさがプレーの随所に見られ、
カメラに映らない部分でも実に楽しめる選手だ。
こういった特長もまさにエトーを彷彿とさせる。

裏に抜けるタイミングもエトー程ではないがかなりのものがある。
シャビやイニエスタが裏にボールを出してエトーがオンサイドでボールを受ける、
そんなリプレイを幾度と目にしてきた方も多いだろう。
相手DFは不意を突かれて、数刻の間ボールウォッチャーとなり、
次の瞬間にははるか後方でGKと対峙するエトーにボールが渡っている。
その飛び出しの瞬発力と味方との神通力たるや、まさに芸術の域だった。
ドングーもこれまで度々そういったプレーを見せている。
特にカウンターの場面での速攻では実に効果的だ。

彼の弱点は、復数のDFが彼に集まった場合の打開策がまだない事だ。
特にバルセロナBでは、彼は相手チームにとっても要注意人物な為、
常に激しいマークに合う。
一人相手ならいなしてしまうドングーも、パスの受け処に、
復数の相手DFに詰め寄られると如何と出来ず終わってしまう。
自身にマークが集中するのは味方にとっては数的有利だが、
ドングーという選手の良さを完全に封じられてしまうデメリットの方が大きい。
独力で打開するのはワールドクラスでも厳しい為、
ここは細かいコンビネーションで崩せる相方を見つけるのが最善だろう。
常に前を向いて仕掛けるメッシのような選手と組んだら、
非常に面白そうだと筆者は思う。

また、弱点ではないが、
これから真のワールドクラスになるために改善出来る点は、
前線での守備だ。
エトーは前線から非常にアグレッシブにボールを追って、
相手にプレッシャーを与えていた。
ドングーにはまださほどそういったプレーは見られない。
チームの戦術としてもまだ求められていないのかもしれないが、
エトークラスの選手になるには、そういった献身的なプレーも必要になってくる。
特にバルサのようなクラブでは、逆境に立たされた場面で、
誰かがその役を買ってでなくては、反撃の際にガス欠に陥ってしまう。
それが出来る為にも、日々の走り込み等で更にスタミナを付ける事も大事だ。
基本的でありながら、交代が3枚しかないサッカーのルールの上では、
これが最も求められる能力だ。

ドングーという選手のポテンシャルは絶大だ。
超一流の卵達が名を連ねるバルサの下部組織の中でも、
トップクラスに将来性がある選手の一人だ。
今後更に飛躍を遂げて、恩師エトーのような大ストライカーになる日も近いだろう。
またそういった若手の台頭があってこそ、サッカーというのは面白いのだ。


■ジャン・マリー・ドングー
スピード      |★★★★★★★★☆☆ 8
持久力      |★★★★★★★☆☆☆ 7
フィジカル   |★★★★★★★★★☆ 9
得点力     |★★★★★★★★☆☆ 8
突破力     |★★★★★★★☆☆☆ 7
守備力     |★★★★★☆☆☆☆☆ 5
創造性    |★★★★★★★☆☆☆ 7
メンタル    |★★★★★★☆☆☆☆ 6
※ポテンシャル |★★★★★★★★★★ 10
伸びしろ     |★★★★★★★★★★ 10

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